

アファメーションを正しく行えている人は意外に少なかったりします。
こういう悩みや疑問を抱く人が非常に多いものですが、これらはほとんど「正しいルールで作成していない」ことが原因です。アファメーションの作成には、厳格な11のルールがあり、このルールに沿った形で作らないと、効果がないどころか、デメリットすら生じてしまいます。
何故なら、
・私たちの思考はすべて言葉で成り立っている
・私たちの選択と行動は、どんな言葉を受け入れているかによって決まる
この原則があるからです。
この記事では、間違った作り方で逆効果にならないように、アファメーションの正しい11のルールを解説しています。今までアファメーションの効果を感じられなかったという人にも、これからアファメーションを作ろうとしている人にも、実践的で役立つ記事となっていますので、ぜひ最後までお読みください。
アファメーションの作り方11のルール
ルール1.一人称にすること
「私は~、僕は〜」など、自分を主語として極めて個人的な内容になっている必要があります。
他人視点ではなく「自分視点」の言葉であることが重要です。
よくあるNG例は、「あの人がわたしを好きになる〜」といった内容です。アファメーションは、自分を変えるための技術であり、他人をコントロールすることはできないからです。
ルール2.肯定文で書く
アファメーションは肯定する言葉のみを使います。よく、「モテない自分から脱却したい」「マイナス思考をやめる」といった具合に、否定系で書く人がいますが、そうではなく、「私は異性からモテる」「私はプラス思考で〜」といった言葉を用いるようにしましょう。
これは、人間の脳は「否定系=not」を認識しないようにできているからです。「ピンクの豚のことを考えない」と言われて、何を想像しますか?どうしてもピンクの豚が浮かんでしまいますよね。そういう事です。
ルール 3.現在進行系で作る
正確にいうと、理想とする未来側の世界にいる視点で書きます。お金に関する内容なら、「いつかお金を稼ぐ」ではなく、稼いでいるのが当たり前の未来でお金を使っている自分の視点で「〇〇を買っている」「沢山使っている」という記述が好ましいです。
ルール4.すでにゴールを達成している自分の視点で
「私は〜をしていてハッピーな気持ちだ」のように、ゴールを既に達成している、理想の未来を手に入れている前提で書きます。
例えば、間違いの例でよくあるのが、「〜したい・〜がほしい・叶えたい」という内容です。
これは、「つまり現在は叶っていない」というセルフイメージをより強固にしてしまいます。
また、意外に思われるかもしれませんが、「私なら〜出来る」というアファメーションも、出来ていない現在の自分を肯定し、現状に留まらせてしまうためNGです。
※別の記事で説明しますが、「私なら出来る」は、アファメーションではなく日々のセルフトークではOKです。
ルール5.他人と比較しない
アファメーションは自己の成長を促す個人的なものです。そこに他者との比較が入ると、セルフエスティームやエフィカシーが下がってしまうため、他者との比較要素が入る言葉はやめましょう。
「私は、世界一の〇〇だ」「私は心から尊敬し合える素敵なパートナーとハッピーな日々を過ごしている」
これはOKですが、「〇〇さんの様に成功している」「周囲の友人よりも高い年収を稼いでいる」などは、憧れや嫉妬に基づくものであり、他者に憧れや嫉妬を抱く自分のセルフイメージを強くしてしまうためNGです。
ルール6.行動や動作を表す言葉を入れる
アファメーションに用いる言葉は抽象的なものより、五感で臨場感を感じられるものだと効果が倍増します。
恋愛系のゴールであれば、「○○で○○な理想の恋人と手を繋いで○○を歩いている」といった内容です。
ビジネス系のゴールであれば、「今日も自分の事業をさらに飛躍させるために高額な○○を導入してワクワクしている」など、ゴールを達成した世界で自分がしているであろう動作を盛り込むことが重要です。
ルール7.感情を表す言葉を入れる
6番目のルール「行動を表す言葉」と同じく、ゴールを達成した世界で自分が感じているであろう感情・情動を表す言葉を盛り込みます。
ルール8.記述の精度を高める
ゴール世界のディティール(詳細)にこだわって具体的に書き、精度を高めます。
例えば、ゴール世界で建てたい家があったら、リビングの広さ、キッチンの設備やデザイン、建物の外観、さらには家の中の匂いなど、未来の記憶を思い出すようなつもりで記述することで、脳が「これが現実」と、セルフイメージを未来に移行させるからです。
ルール9.バランスをとる
このルールを知って初めて「ゴールはそんなに多く設定するものなんだ…」と驚く人は多いです。一般的にはゴールは一つだけと考えられがちですが、苫米地式コーチングでは、「お金」だけでなく、仕事・趣味・健康・教養・家庭・社会貢献など、たくさんのカテゴリに渡ってゴール設定します。当然、最低でも「ゴールの数」だけアファメーションを作成することになります。もちろん、一つのゴールに対して複数のアファメーションがあっても構いません。
ルール10.リアルなものにする
アファメーションを唱えたときにゴールを達成した世界の情景を「臨場感をもって感じられるように」作成します。というより、作成したアファメーションを唱えてみて、臨場感を感じられなければ、もう一度1~10(特に3、4、6~8)のルールを見直してみる必要があります。
ルール11.秘密にする
アファメーションは秘密にしましょう。意外と忘れがちなのが、家族や親しい人にアファメーションやゴールを教えてしまうことです。ゴールやアファメーションを明かしてよい相手はコーチだけです。
これは、あなたのことを思って「現実に引き戻すメッセージ」を放ってしまう善意のドリームキラーと化すのを防ぐためです。多いのが、アファメーションを唱えていることが親しい友人に伝わったとき、その反応から「何となく馬鹿にされた気がする」と感じてしまったら、単純にエフィカシー(ゴール達成のための自己能力の自己評価)が下がります。秘密にするのは大原則です。
初心者が陥りがちなミス・1番から4番は特に重要!
最近は、ブームのせいかアファメーションを単に「願望を口にすれば叶う魔法」や「願望を引き寄せるメソッド」という風に、軽く考える風潮がありますが、違います。
アファメーションは、コーチングの世界的なパイオニアであるルー・タイスによって、その概念や方法論などを記した大著「アファメーション」で詳細に解説されています。アファメーションの定義や概念だけで一冊の本が出版されていたり、苫米地博士によって解説書も出ているほど、一口にアファメーションといっても、非常に奥の深いものです。
だからこそ、アファメーションの作成には厳格なルールが設けられており、ルールから外れたアファメーションは効果が半減するどころか、逆効果になることもあるのです。それほど、言葉のもつパワーは強力だということが認知科学的にも証明されています。
中でも、初心者の方は以下1~4番のルールを外してしまいがちです。
一人称になっていない
×「お金が舞い込んでくる」
→〇「私は十分な収入を得ているから○○にドンドンお金を使って幸せな気持ちでいる」
×「○○さんが私を好きになる」
→〇「私は○○さんと付き合うに相応しい人間だと確信して誇らしい気持ちでいる」
肯定系になっていない
×「私は○○みたいな人間にはならない」
→〇「私は△□な人間だ」
×「私はお金の心配がない」
→〇「私はお金に対して常に安心感があるからやりたい事に集中できて充実感を感じる」
未来の視点で記述されていない
3.現在進行系で作ると、4.すでにゴールを達成している自分の視点で
このルールが守られていないケースもよく見かけます。
×「私はいつか○○になる」ではなく、
→〇「私は○○であることに誇りを感じている」が正解です。
私たちは、普段から意識せずに言葉を使っていますが、「現状の外側の自分」が使う言葉は、現在の自分は使わない言葉です。現在の視点でアファメーションを作成することは「現状に留まらせる」というリスクがあるということを理解していただけたかと思います。
早速、今日からアファメーションを更新し、未作成の人は一つでもいいので、作ってみましょう。